群馬県富岡市教育委員会は2023年9月に策定した「富岡市立西小学校長寿命化基本方針」に基づき基本設計業務および実施設計業務を進めるため、設計者を選定する公募型プロポーザルを2月28日に告示した。
長寿命化計画を進める西小学校は校舎・屋内運動場ともに建設から40年以上が経過し、外壁や内装など施設の老朽化が進んでいる。また、2027年4月1日に黒岩小学校との統合を予定しており、統合を見据えた学校施設の整備が必要とされる。
建物の長寿命化にあたっては「建物の耐久性を高める工事」と「建物の機能や性能を高めるための工事」の2種類がある。耐久性を高めるためには、①劣化したコンクリートや鉄筋の保護、②耐久性に優れた仕上げ材への取り替え、③水道、電気、ガスなどのライフラインの更新などを進める。また、機能や性能を高めるため、①非構造部材の耐震対策、防犯対策等、安全安心な施設環境の確保、②多様な学習活動の実現、ユニバーサルデザイン化等、教育環境の質的向上、③地域コミュニティの拠点形成を図る取組を実施する必要がある。
適切なタイミングで長寿命化改修工事を行うことで、改修後30年以上、建物の寿命を延ばすことが期待される。改修を行うことで施設の目標耐用年数を越え、建物本来の寿命である構造躯体耐用年数まで使用することを目標にライフサイクルコストの低減を図る。
事業者は充実した教育活動を展開できるよう、機能性、快適で十分な安全性、防犯性、衛生的な環境を備えた安全安心な教育環境を整備することを目的に、2025年3月28日まで長寿命化改修工事を実施するための設計業務を進める。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年3月18日号掲載