福島県南相馬市は南相馬市新学校給食センター(仮称)の基本設計を行うにあたり、高い技術力と豊富な経験などを総合的に判断し、最も適した設計事業者を選定するため公募型プロポーザルを11月7日から実施。
南相馬市では東日本大震災および福島第一原子力発電所事故の影響による児童生徒数や生産年齢人口の減少を受け、学校給食の安定供給に課題を抱えてきた。そこで安心安全な給食提供体制を整備し、課題の解決を図るとともに、原子力発電所事故による避難者の帰還を促進するため、2023年3月に「南相馬市学校給食提供体制基本方針」を策定。小高区・原町区の小中学校における給食調理施設(自校方式)を集約し、給食センター化することを決定した。
新しい給食センターの施設については建築基準法および、その他関係法令に適合したものとし、コスト、生産ライン、動線などを考慮した上で最適な構造とする。また、一日当たり概ね3000食を提供できる施設とし、搬送先は市内小学校9校、中学校5校となる。
給食の提供は食缶方式とし、コンテナにより運送。一日当たりアレルギー対応食は40食程度。「学校給食実施基準」、「学校給食衛生管理基準」、「大量調理施設衛生管理マニュアル」およびHACCPの概念に基づいたものとする。
契約締結は2024年1月中旬頃を予定。建設工事は2025年5月に着工、2026年3月に竣工予定。全体工事費は22億1000万円。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年11月20日号掲載