神奈川県川崎市は、民間のスイミングスクールを活用した水泳授業実施業務委託を進めている。3月27日には、川崎市立西有馬小学校における民間スイミングスクールを活用した水泳授業実施業務委託の一般競争入札を実施し、㈱エスアンドエフが落札した。
同事業は、民間スイミングスクールが所有するプールを活用し、小学校の水泳授業を行う。授業実施校は川崎市立西有馬小学校で、履行期間は2024年2月29日までだが、水泳授業は23年5月中旬から24年1月31日まで。
学習内容は同校の年間指導計画を基に、協議の上で決定する。1・2年生、特別支援学級は水遊び、3~6年生は水泳運動を実施。年間58回の授業を行う。担任教諭が、水泳授業の指揮・指導を行い、受託者が配置する指導員が、指導補助にあたる。また指導員とは別に、常時1名の監視員を配置。普通学級の授業での指導員数は3名以上、かつ担任教諭と指導員の合計数が児童15名につき1名以上の割合を満たすよう配置することとしている。支援学級の授業では、指導員を3名以上配置する。プールの使用については、水泳授業中は一般利用者の使用を禁止し、水泳の授業として占有して使用する。
同市では、地域の教育資源であるスイミングスクール等と連携して、小学校入学前までに水に親しんでいない子供や、入学後も泳ぎが苦手な子供を対象に水泳教室を開催する「子どもの泳力向上プロジェクト」を行っている。市内の小学生で12・5メートル泳げない児童が対象。7月から3月まで、年間で3期に分けて実施。22年度は市内約30か所のスイミングスクールで行われた。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年4月17日号掲載