新年明けましておめでとうございます。
私達が取り組む環境教育は、気候危機が叫ばれる中、SDGsとは切り離すことができません。「気候変動に具体的な対策を」の目標13は、持続可能な社会の構築に不可欠な課題だからです。
昨年、国連のグテーレス事務総長は「地球沸騰化」という言葉を用いて世界的な気温上昇に危機感を表明しました。日本の真夏日の大幅な記録更新は言うに及ばず、南極を含む世界各地で地球が「未知の領域」に入ったと言われています。パリ協定で示された1・5℃の目標は、地球環境のティッピングポイント(不可逆転換点)を起こさないためのものでしたが、すでに状況の劇的変化への階段を上り始めてしまっているという認識が科学者から多数声になってきています。
環境教育の前身である公害教育以降、私たちが取り組んできた受け手としての教育(消費者教育)だけでは、気候危機に対して不十分です。環境教育を持続可能な社会を創る人材育成の教育(ESD)と捉え、SDGs達成に資するアントレプレナーシップ(教育)が必要です。これからの環境教育に課せられる期待に応えるべく、学校現場の皆さんと手を取り合いCCE(Climate Change Education)を積極的に進めていきます。
本年もよろしくお願いします。私達と共に。
教育家庭新聞 新春特別号 2024年1月1日号掲載