昨年は、AIの活用が一般社会においても一気に加速した年でした。あたかも人間が書いたかのような文章を生成するChatGPTは世の中に大きなインパクトをもたらし、これら生成AIを実社会の様々な場面で活用する試みが多数行われています。一方で、でたらめな情報が事実のように出力されるハルシネーションの問題など、課題もあります。すべての人がAIを適切に活用できる社会になるよう、基礎としての情報学の教育がより一層重要になり、今後のAIの発展を担える卓越した技術者・研究者を育成することも求められています。
本会では、中高生に対して、ジュニア会員制度や「中高生情報学研究コンテスト」によりすべての生徒の情報の能力の向上に貢献することを目指しています。ジュニア会員数は年々増加し、コンテストも参加数が増加しユニークな研究が多く発表されています。高校生・高専生の情報学のトップ層に対しては、世界のトップクラスを目指す教育を行う「JST次世代科学技術チャレンジプログラム」を国立情報学研究所等とともに実施し、更なる技術革新を担うトップ研究者がここから生まれることを期待しています。また、高等学校情報科のために教員研修を継続して実施しています。
本会は、今後とも情報教育の推進に全面的に協力して参ります。
教育家庭新聞 新春特別号 2024年1月1日号掲載