将来にわたり日本が科学技術で世界を牽引するためには、新たな価値創造と社会変革をもたらす人材の育成が不可欠です。科学技術振興機構(JST)は、初等中等教育段階で理数系分野への関心・素養を高め、優れた資質を持つ児童・生徒を発掘し才能を伸ばす取組を推進しています。
創造性豊かな科学技術系人材の育成において、探究・STEAM・アントレプレナーシップ教育の強化、理数系の学びに対するジェンダー差の解消は極めて重要です。JSTは、先進的な理数系教育で探究力などを培う「スーパーサイエンスハイスクール」の支援や、女子中高生の理工系への興味関心・進路意識を高める取組を実施しています。さらに2023年度から「次世代科学技術チャレンジプログラム」を開始し、小中高一貫の高度で実践的取組を通じ児童・生徒の資質や能力の伸長を図っています。
昨年は数学と物理の国際オリンピックが日本で開催され、世界の高校生が実力を競うとともに親交を深めました。引き続き、「国際科学オリンピック」などの参加支援や、「科学の甲子園」「科学の甲子園ジュニア」の開催により、科学好きの生徒の活躍や交流の場を創り出します。
JSTは、科学技術・イノベーション政策推進の中核的な役割を担う機関として、次世代人材の育成・活躍の取組に全力を尽くして参ります。
教育家庭新聞 新春特別号 2024年1月1日号掲載