昨年は高等学校教育の改革へ向けて、中央教育審議会の「個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実に向けた学校教育の在り方に関する特別部会」の下に設置されている「高等学校教育の在り方ワーキンググループ」にて「中間まとめ」を取りまとめていただきました。
この「中間まとめ」では、地理的状況などに関わらず多様な学習ニーズに対応し、柔軟で質の高い学びを実現するための遠隔授業や通信教育の活用、通信制高校の質の確保・向上、普通科改革などの学校の特色化・魅力化の更なる推進や、文理横断的な教育・探究的な学びの実現等について提言いただきました。
また、全国高校のDXを加速化し、成長分野を支える人材育成の抜本的強化を図るために「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」を2023年度補正予算にて計上しました。本事業が求める取組として『デジタルを活用した文理横断的な探究的な学びの実施』を掲げており、普通科の高校だけでなく専門学科や総合学科においても、情報、数学等の教育を重視するカリキュラムを実施するとともに、ICTを活用した文理横断的な探究的な学びを強化する学校などに対して補助を実施することを考えております。「中間まとめ」でも、文理横断で探究的な学びや、遠隔授業をしっかり活用していくことが打ち出されていますが、その推進には、様々なリソースが必要になってきます。文部科学省としては、そうしたリソースの確保が重要と考えています。今後、本事業を活用することで、これまでリソース不足によりできなかったことを積極的に推進して頂けるよう、現場のご意見を丁寧に伺いながら施策を推進して参ります。
教育家庭新聞 新春特別号 2024年1月1日号掲載
