令和の日本型学校教育の構築に向け、学習の基盤となる資質・能力である情報活用能力を育成するため、また、個別最適な学び・協働的な学びを実現するため、1人1台端末環境を整備し、学校教育の基盤的なツールとしてICT活用を進めてきた「GIGAスクール構想」は次のステージに向かおうとしています。
その前提として、国策として推進するGIGAスクール構想の1人1台端末の更新を公教育の必須ツールとして着実に進めるため、2023年度補正予算において都道府県に基金を設置するための予算を計上しました。この基金により、1人1台端末の活用が進んだことで顕在化した「故障端末の増加」や「バッテリーの耐用年数」といった課題解消に向け、今後、5年程度をかけて端末を計画的に更新するとともに、端末の故障時等においても子供たちの学びを止めないよう、予備機の整備を進めることが可能となります。
学校におけるICT活用の推進は、アフターコロナにおける子供たちの学びの発展にもつながるものと考えております。活用が進む地域・学校が増えている一方で、活用の進まない地域・学校も依然としてあります。これでは、働き方改革も進みませんし、多様性を増す児童生徒に質の高い教育を届けることはできません。そこで2023年度・24年度を集中推進期間として位置づけ、徹底的な伴走支援の抜本的強化により一気に底上げを図って参ります。具体的には、GIGAスクール運営支援センターの整備支援、ネットワークアセスメントの促進や国費によるアドバイザー派遣等の取組に必要な予算を盛り込んでおり、全国の学校・教育委員会に対してプッシュ型の支援を継続して参ります。
教育家庭新聞 新春特別号 2024年1月1日号掲載