昨年は、学校における働き方改革や不登校・いじめ対策、GIGAスクール構想の推進等において様々な課題が改めて顕在化した年でもありました。本年は、これらの課題にこれまで以上にスピード感を持って取り組んで参ります。
学校における働き方改革については、2022年度実施の勤務実態調査の速報値によればその成果は着実に出つつあるものの、依然として在校等時間が長い教師が多いことが分かりました。現在、中央教育審議会において、働き方改革、処遇の改善、学校の指導・運営体制の充実、教師の育成支援を総合的に議論しているところです。引き続き、文部科学省が先頭に立ち学校や自治体の皆さまとともに、教師を取り巻く環境の整備に取り組んで参ります。
不登校・いじめ対策については、小中学校の不登校児童生徒数やいじめの重大事態の発生件数が過去最多となる中、「誰一人取り残されない学びの保障」に向けた取組の強化が必要です。子供たちが安心して学ぶことができる「誰一人取り残されない学びの保障」に向けて、不登校対策や重大ないじめ・自殺への早期対応、未然防止に向けた取組を進めて参ります。
GIGAスクール構想については、2023年度補正予算及び24年度予算案において、児童生徒1人1台端末の更新をはじめ、伴走支援強化に必要な予算を計上したところです。端末の更新を着実に進め、端末活用の日常化による学びのDXを実現するため、GIGAスクール構想の次なる展開に向けて取り組んで参ります。
初等中等教育は我が国の未来を切り拓くものです。引き続き、子供たちの未来のために、必要な施策に取り組んで参ります。
教育家庭新聞 新春特別号 2024年1月1日号掲載