謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
ようやく新型コロナウイルス感染症への対応が区切りを迎えた昨年は、日常生活がほぼ戻ってきました。この間、学びを止めないという強い信念をもって、学校内外でご苦労いただきました多くの関係者の皆様に敬意を表します。これから本当の意味で、少子化、グローバル化の社会の進展の中で、令和の時代の教育を進めていかなくてはなりません。
昨年5月に閣議決定された新しい教育振興基本計画における5つの基本的方針の中でも、「地域や学校で共に学び支えあう社会の実現に向けた教育の推進」と「誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出す共生社会の実現に向けた教育の推進」は、我が国が培ってきた地域コミュニティを基盤とした地域での教育力や様々な体験を通じた人間力の向上、コロナ禍を経て改めてその大切さに気付かされた人と人とのつながりや、支え合いや学び合いと相まって、多様な教育ニーズに対応する社会的包摂の考えに立った教育政策の推進が重要であることを示しています。
具体的には、コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進、リカレント教育の充実、青少年の体験活動をはじめとして地域づくりの核ともなる社会教育の実現、生涯を通じた障害者の学びの環境整備、学校内外における外国人に対する日本語教育の推進など、知見を有する関係の方々のお力と知恵をお借りしながら連携して進めていきたいと考えています。
また、教師不足への短期的・中長期的な対応、教育データの利活用を含めた教育DXの推進、学校安全の推進、在外教育施設の環境整備、こども家庭庁と連携した子供の居場所づくりの推進や性暴力・性被害への対応など、本年も様々な取組を行って参ります。引き続き、皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
教育家庭新聞 新春特別号 2024年1月1日号掲載
