子供も保護者も教師も、全ての関係者が1人1台の情報端末を持つ時代となりました。こうした時代にあっては、授業や校務といった従来の枠組みにとらわれることなく、本質的な目標に向かって情報化を進めていくことが学校DXへの道のりといえます。「予測困難な時代」の到来は、たった今も起こっていると考え、ICTの活用法、ルールや制度等を柔軟に考えていきたいと思います。
日本教育工学協会(JAET)では、教員の皆様を支援するため、全国各地の研究会、大学研究者や企業・団体と連携しながら、学校情報化認定事業など様々な取り組みを行っています。
昨年11月には「学校情報化優良校」が2000校を突破しました。学校の情報化の状況を自己評価する指針として提示してきた「学校情報化チェックリスト」の活用も順調に進んでいます。地域全体で「学校情報化先進地域」の認定への取り組みを進める動きがあるなど、本事業は裾野を広げています。
優れた実践を共有する全国大会は、昨年10月に対面で1500人以上を集め、愛知県春日井市で開催しました。本年は10月27、28日に青森県六ヶ所村、三沢市で開催されます。年3回の「教育の情報化」実践セミナーも一層の充実を図ります。実践知の共有とその普及を行い、教育の情報化の深化につなげていきたいと思います。
教育家庭新聞 新春特別号 2023年1月1日号掲載