あけましておめでとうございます。本年はGIGAスクール構想による1人1台環境の開始から3年目となります。いよいよ日常的にアナログとデジタルを活用した学習が本格化し、データや知見をフルに活用して学びそのものを豊かにする取組が加速する教育DXの新たなステージが見えてくる年になると考えています。
昨年は「教育DX」という概念が一気に広がり、文科省やデジタル庁等の関係省庁や、多くの自治体・学校で議論や試行錯誤が積み重ねられてきました。本年はそれらが統合され、手応えを感じられる年になると強い期待を持っています。
文科省においてもDXに向けた取組をさらに力強く進めます。教育データの相互利活用を行うために必要なデータの内容と規格を揃える教育データ標準の策定を進めていますが、現在は“学習ログはいかにあるべきでどう定義するか”という世界でも先端的な分野に議論が進んでいます。また、公教育のCBTシステムである「MEXCBT:メクビット」は、昨年末には全国の8割の小・中学校等で登録されており、本年は全国学力調査や地方自治体独自の学力調査にも活用予定です。問題の利活用や知見の共有が図れるみんなのプラットフォームとしての進化を進めていきたいと考えています。
データをもとにした“知見の共有”がDXの真髄であり、学校設置者や学校、事業者、研究者等の多くの関係のみなさまとともに進めて参ります。本年も、DXの新時代の学びの実現に向けて何卒よろしくお願いいたします。
教育家庭新聞 新春特別号 2023年1月1日号掲載