昨今の新型コロナウイルス感染症への対応、デジタル化の加速度的な進展、子供たちの多様化など、学校現場を取り巻く環境は、日々、大きく変化しております。このような中で、初等中等教育においては、「令和の日本型学校教育」、すなわち「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に実現していくための取組を進めることが重要となります。学校ICT環境を整備・活用するGIGAスクール構想の推進は、この「個別最適な学び」と「協働的な学び」の実現のために必要不可欠なものです。これまで、累次の補正予算等により1人1台端末等の整備を進めた結果、環境整備の面では、世界水準で見ても遜色ない水準に達しつつあると考えています。一方で、地域・学校間格差の解消や校務デジタル化の推進といった新たな課題も生じています。また、ICT環境を実際に先生方や子供たちが使いこなせるようになり、豊かな学びにつなげていくことも重要となります。こうした状況を踏まえ、昨年12月に成立した2022年度第2次補正予算も活用して、GIGAスクール運営支援センターの機能強化、次世代の校務デジタル化モデルの実証研究、デジタル教科書・教材等の通信環境調査等の取組を集中的に進めているところです。これらの取組を通じて、GIGAスクール構想を一層推進して参ります。
このほかにも、小学校の35人学級の計画的整備や高学年の教科担任制の推進、教員業務支援員をはじめとする支援スタッフの拡充、校務のデジタル化等の学校DXの推進など、学校における働き方改革に取り組むとともに、こども家庭庁との連携も含めたいじめ・不登校への対応など、学校教育の進展に全力を尽くす所存です。
教育家庭新聞 新春特別号 2023年1月1日号掲載