昨年は、学制百五十年を迎え、これまでの教育の歴史を振り返りつつ今後を考える年となりました。
今年は、新しい教育振興基本計画がスタートする年です。昨年来、中央教育審議会において精力的に議論を行っていただいており、予測困難な時代において、2040年以降の社会を見据えた持続可能な社会の創り手を育成し、日本社会に根差したウェルビーイングを向上させることをコンセプトに、教育全般について、今後5年間の教育政策の目標と基本施策が示され、それを踏まえて計画を策定していくこととなります。
また、昨年末には中教審から、教師の養成・採用・研修の在り方についての答申も出されました。新たな教師の学びの姿を示し、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成を目指すという観点から、様々な提言を頂きましたので、これらを踏まえた改革につき、関係の皆様の理解も頂きながら、工程表も示しつつ計画的に進めて参ります。
生涯学習・社会教育の分野でも、昨年生涯学習分科会から頂いた議論の整理も踏まえ、大学や専修学校等の教育機関が、企業や自治体等のニーズも踏まえながら進めるリカレント教育の充実や、個々人の生活を支えるリテラシーの向上と地域づくりの核ともなる社会教育の実現を社会教育人材や社会教育施設が連携して担っていけるような改革、コミュニティースクールと地域学校協働活動の一体的推進にも取り組みます。
更に、昨年の「子供の体験活動推進宣言」を機に発足した実務者会議で、企業等と連携した子供たちのリアルの体験活動の推進についてのまとめも頂きました。
特にコロナ禍の影響もあり不足している子供たちの幅広い体験活動を、関係の方々と連携しつつ推進して参りります。
今年は、こうした様々な改革を実行する年として参ります。
教育家庭新聞 新春特別号 2023年1月1日号掲載