謹んで新年の御挨拶を申し上げます。
新型コロナウイルス感染症はいまだ収束に至っておりませんが、教育現場の皆様方の御尽力により、感染拡大の防止と学びの継続との両立が進められるとともに、GIGAスクール構想の推進など教育DXの取組を進展させる契機ともなりました。
1人1台端末の活用の日常化を具体的に進めていくことや、小学校35人学級の計画的整備や、高学年における教科担任制の推進、多様な支援スタッフを充実するなど、教職員が安心して本務に集中できる環境を整えていくことで、個別最適な学びと協働的な学びとの一体的な充実を図って参ります。
さらに、社会の変化に応じ、教育を巡る状況の変化も速度が増す中、教師自身も新たな知識技能の修得に継続的に取り組んでいく必要が高まっています。教員免許更新制を発展的に解消するとともに、教育公務員特例法の改正を踏まえた、新たな教師の学びを実現する研修の高度化を進めます。
また、教師の処遇の在り方については、勤務実態調査の結果等を踏まえ、給特法等の法令的な枠組を含めて検討して参ります。
高等教育においては、成長分野をけん引する人材の育成が喫緊の課題です。
デジタル・グリーン等の成長分野の人材不足や学部段階における理工系割合がOECD諸国の平均より大幅に低いこと等に鑑み、昨秋の臨時国会において、大学や高等専門学校における成長分野への学部再編等の取組を継続的に支援する基金のための予算を確保し、法律を整備しました。
意欲ある大学・高専において、本基金を積極的に活用していただき、成長分野の人材育成に取り組んで頂きたいと考えております。
文部科学省に求められる課題は山積しておりますが、本年も課題解決に向け全力で取り組んで参りますので、引き続き、ご指導とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
教育家庭新聞 新春特別号 2023年1月1日号掲載