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図書館

想像力と創造力を身につける探究活動へ~第28回図書館を使った調べる学習コンクール表彰式

2025年3月19日

第28回「図書館を使った調べる学習コンクール」の入賞作品が決定し、3月8日、東京・上野公園内の上野精養軒で表彰式が開催された。応募総数は12万3604作品で過去最多を更新。地域コンクールは167地域で開催され、こちらも過去最多となった。主催=(公財)図書館振興財団

文部科学大臣賞を受賞した、坂本萌衣さん(小学生の部・低学年)の作品(=右)と、石川みすずさん(同・中学生の部)の作品

応募期間の2024年9月9日~10月7日(地域コンクールは期間が異なる)に寄せられた作品数は、12万3604作品で、過去最多となった。内訳は「調べる学習部門」が小学生の部が9万1554、中学生の部は3万151、高校生の部が1766、大人の部95、子どもと大人の部36、「調べる学習指導・支援部門」2。また地域コンクールは41都道府県より、167地域・168自治体で開催された。

審査員長で(公財)新国立劇場運営財団理事長の銭谷眞美氏は講評で「作品は、好奇心や身近な疑問といった、子供たちの内発的な思いから始まっていることは、それぞれの作品のユニークなタイトルからもうかがえる。これからの時代を切り拓くのは、AIなどによる知の集積の活用に加え、一人ひとりが知の総合体として想像力と創造力を発揮することにあるのではないか。好奇心から生まれる自由な発想や感情、情操、モラルをもって探究し、想像力と創造力を働かせることが、これからますます重要となってくる」と語った。

同コンクールで募集する作品は、自らの課題や疑問をテーマに、本やインターネットなどの資料を活用し、博物館などを訪れたり、実験や体験、インタビューやフィールドワークを通して、分かったこと、考えたことをまとめたもの。学校教育で主体的・対話的で深い学びが推進される中、同コンクールの意義がますます高まっている。

今年は6年ぶりに東京・上野で表彰式が行われた。周辺は国立国会図書館国際子ども図書館や博物館が集まる場所として知られる。

■「調べる学習部門」の入賞作品は次の通り。(敬称略。<>内は地域コンクール略称)

【文部科学大臣賞】▽小学生の部(低学年)「『彦』にこめられたメッセージ」三郷市立新和小学校2年・坂本萌衣<三郷市>▽同(中学年)「青信号『あお』とよぶのに緑色?」袖ケ浦市立平岡小学校4年・鈴木克磨<袖ケ浦市>▽同(高学年)「私の好きなお祭り妙見祭をみんなに広めたい!」熊本市立川尻小学校5年・宮﨑ひなた<熊本市>▽中学生の部「ノ大圖鑑~令和から江戸へタイムスリップ~」久喜市立鷲宮東中学校2年・石川みすず<久喜市>▽高校生の部「あなたは動物園の力を信じるか?~持続可能な社会をつくるためのヒントが動物園にある!?~」東京都立戸山高等学校2年・木田郁子<新宿区>▽大人の部「母校の校章の由来を尋ね探した物語」巽好彦<橋本市>

【観光庁長官賞】大人の部「翡翠物語~海岸で拾った石は翡翠だった!?~」成嶋ちえ子<座間市>

【「2030生物多様性枠組実現日本会議」賞】
小学生の部(高学年)「金魚と一緒に食品ロス対策~長くできる取り組みとは~」墨田区立緑小学校5年・中村純怜<墨田区>

優秀賞として、図書館振興財団賞、日本児童教育振興財団賞、日本児童図書出版協会賞、日本図書館協会賞、活字文化推進会議賞、読売新聞社賞、毎日新聞社賞、NHK賞、雑誌の図書館 大宅壮一文庫賞、海外子女教育振興財団賞、計24作品が受賞した。なお「調べる学習指導・支援部門」は今回、優秀賞の該当はなし。

受賞者一人ひとりに表彰状が手渡された

■主催者表彰が地域活性化の端緒に

地域コンクールに授与される「総務大臣賞」は、富谷市・富谷市教育委員会(宮城県)が受賞した。継続的な取組により、地域課題の解決、地域の魅力発信、交流人口の拡大などにつながる作品が蓄積され、その内容は子供からの提案と位置づけられ、市政に反映すべく取り組んでいる。地域課題の解決やまちづくりにつながる作品に対する「市長賞」の新設や、学校ICT環境を活用した地域学習ポータルサイトの地元新聞社との開発など、多様な取組に深化。調べる学習の普及だけでなく、地域活性につながる好事例として評価された。なお同市内にはこれまで公共図書館がなく、学校図書館が取組を牽引してきた。現在、市民図書館を中心とした複合施設「ユートミヤ」を建設中で、2026年3月に完成予定。

また「図書館を使った調べる学習活動賞」は、酒田市立図書館(酒田市と遊佐町合同でコンクールを実施)、入間市教育委員会が受賞した。

後援=文部科学省、観光庁、環境省、総務省、2030生物多様性枠組実現日本会議、東京都教育委員会、(一財)日本児童教育振興財団、(公財)海外子女教育振興財団、(公財)大宅壮一文庫、(公社)日本図書館協会、(公社)読書推進運動協議会、日本児童図書出版協会、読売新聞社、活字文化推進会議、毎日新聞社、日本教育新聞社、㈱教育新聞社、(一社)全私学新聞、㈱教育家庭新聞社、NHK

 

 

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2025年3月17日号掲載

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