野口武悟／編著
学事出版
A5判 152頁
2970円
学校図書館における読書バリアフリーの実践を、豊富な写真とともにフルカラーで紹介。
読書バリアフリー法（視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律）は2019年に施行された。障害の有無に関わらず、全ての国民が読書を通じて文字活字文化を享受できることが目的だ。いま、学校図書館の整備が遅れており、その背景には｢そもそも読書バリアフリーとは何か｣｢具体的にどんなアクションがあるか｣等の理解不足がある。
学校が着手しやすいのは、読書補助支援機器の整備だ。例えば、ルーペなどの拡大鏡、リーディングトラッカー（特定の行に焦点を当てて読み進める道具）、音声読書器等である。ほかに、触って楽しむ布の絵本の導入、図書の展示の工夫などは、視覚障害だけでなくディスレクシアの子供にも役立つ。
一般的に、読書を｢目での黙読｣と捉えている人は多い。しかし、海外には、オーディオブックや音声読み上げ可能な電子書籍もある。本書を参考にバリアフリー読書推進の一歩を踏み出せる。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2025年2月17日号掲載
