国際環境NGOグリーンピース・ジャパンが東京都をはじめ全国4都県で、今夏の学校の教室の温度を測定したところ、全ての学校が期間中の半分以上の時間に28℃以上だったことを公表。その結果を踏まえて、同会は児童生徒の健康的な環境を守るため、断熱材の設置等による早急な対応を求めた。
東京・神奈川・埼玉・三重の小学校と高校計4校で、最上階の教室の温度を7月1日から約3週間にわたって継続的に測定。期間中で文科省「学校環境衛生基準」が推奨する室温28℃を超えた割合は、東京(小)56.1%、神奈川(小)53.7%、埼玉(高)73.1%、三重(小)64.6%。特に埼玉が7割以上にのぼり、また全ての学校で28℃を超える時間が過半数だった。
最も高温だった7月8日は休日明けで、東京・神奈川・三重のピークは早朝、埼玉は正午ごろ。いずれも午前7時ごろからエアコンが稼働していたが、終日28℃を下回らなかった。
同会サポーターを中心に今年4~7月実施したWeb調査では「夏の教室でうちわ、ハンディファン、冷却グッズなどが必要だと感じること」が「ある」とした回答が61%、「ときどき」と合せて8割以上だった。教員からは「冷房がない部屋(特別教室、体育館)では、暑すぎて授業をすることも難しいと感じる」、「エアコンの不調が多すぎる」、「夏の教室は除湿機能があればまだ快適なのではないかと思う」などの意見が寄せられた。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年11月18日号掲載