スチール缶リサイクル協会は10月15日、都内で記者説明会を実施。2023年度のスチール缶リサイクル率は93.5%となり、2011年度以降、13年連続で90%以上を達成したと発表した。これにより2025年度を目標年度とする、自主行動計画2025のリサイクルの数値目標「93%以上維持」を達成したことになる。
飲料用スチール缶の分別・再資源化が社会に浸透していることが背景があり、97%以上の自治体で分別収集の対象になっていること、スチール缶スクラップが高品質のスクラップとして全国の鉄鋼メーカーで安定的に使用されていること、国内で発生するスチール缶スクラップは国内で製鉄原料に再資源化され基本的に輸出されていないことなどが挙げられる。
またスチール缶リデュース率については、2023年度は1缶あたり9.86%(3.50g/缶)の軽量化を実現している。主要5缶型(160・200・250・280・350㎖缶)を合計し、1缶あたりの平準重量は、基準年度(2004年度)が35.50g/缶であり、2023年度は30.82g/缶で13.19%の軽量化。これは缶型構成比の変化の影響が含まれているため、これを除いたリデュース率を9.86%としている。
同協会は2024年度も、スチール缶の集団回収を実施している地域団体への支援・表彰、また学校での資源の分別収集を実践的環境教育の一環として取り入れ、優れた環境教育を実施している学校への支援と表彰を行うほか、スチール缶の散乱防止・再資源化推進のための広報活動を展開している。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年11月18日号掲載