星座に名前があるように、夜空に輝く星一つひとつにも名前がある。それらの名前はどこで誰がつけたもので、どのような意味が込められているのだろうか。
星座の故郷である古代メソポタミアの星の呼び名や、星の名前の原点であるプトレマイオス著『アルマゲスト』の星名とそのアラビア語版アッ・スーフィ著『星座の書』の星名の比較などを通して、星名の由来について解説する。章立ては春、夏、秋、冬それぞれの星座の星、南半球など分かりやすく、美しい挿絵が添えられている。
ヨーロッパの天文学で使われてきたのが‘恒星の固有名’。北極星は恒星の固有名を「ポラリス」というが、他にも北極星は中国では古くから神格化され、太乙、天皇大帝などと呼ばれた。日本でもネノホシ、メアテボシ、妙見などの名前がある。
恒星名の誕生から固有名の成立、世界各国での呼び名、惑星の名前の語源や由来、衛星の名前の特徴などを紹介。また世界各地の星の伝説、星座絵や星図の話、歴史の話、その他さまざまなエピソードも興味を惹く。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年10月21日号掲載