｢第44回全国学校図書館研究大会 高松大会｣が8月8、9日、香川県高松市のサンポートホール高松で開催された。コロナ禍を経て、6年ぶりの対面式大会となった今大会では、講義や研究討議、報告など、会場では30の分科会、さらに8月10～31日のオンデマンド配信では19の分科会や学校図書館見学などのプログラムが行われ、公私立問わず、また幼保・小・中・高等学校、司書教諭や学校司書ほか教職員やさまざまな立場から、学校図書館に携わる関係者約830人が参加した。記念講演は8月8日、脳科学者の茂木健一郎氏による｢子どもが読書することの意義｣。
大会テーマは｢新時代の学びを支える学校図書館｣。NEXT GIGAが始まる中、予測困難な時代を生き抜く力の育成が求められる教育の場において、アナログ・デジタルの両方の基盤となり｢新時代の学び｣を支える学校図書館は、これまで以上に重要になっている。大会は全国各地の実践や研究を知り、時代の変化に対応したこれからの学校図書館について学び合うものとなった。
分科会で取り上げられたテーマとしては、｢指導体系表｣｢情報活用能力｣｢学校図書館とICT｣｢探究学習｣｢読書バリアフリー｣、電子図書や地形図、新聞、雑誌などの様々な資料の活用、学校図書館の環境づくり、司書教諭、学校司書の取組など幅広い。本項では香川県の実践、および情報活用能力の育成をテーマとする分科会にスポットを当てて紹介する。
主催:香川県教育委員会、高松市教育委員会、香川県学校図書館協議会、(公社)全国学校図書館協議会(全国SLA)
・島根県松江市の｢学び方指導体系表｣～各教科に埋め込まれた情報活用能力を可視化
・国語科の教科書で見る5つの重要な指導要素～北海道SLA研修会から
・全国SLA体系表が改定、探究的な学習の実現へ～2校の実践事例と共に
各分科会とも熱気に包まれた
展示コーナーでは書籍の販売、講演者によるサイン会、ＹＡ図書コーナー、バリアフリー図書や関連機器、データベースや図書館システムの紹介も
くすのきしげのり氏の講演
分科会｢学校図書館×ICTの可能性｣では、群馬県の青木いず美司書教諭と、香川県の小学校のメディア教育主任・植田拓人教諭によるワークショップも
2年に1回開催される｢全国学校図書館研究大会｣。次回第45回｢札幌大会｣は、2026年8月10～12日の3日間、札幌コンベンションセンターで開催される。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年9月23日号掲載
