子供たちの興味・関心や好奇心を捉え、図鑑・科学絵本を中心とした環境を整えることで、子供たちが成長・発達していく保育の実践を紹介。4つの保育園・こども園の取組を取り上げる。
まどか保育園では『いきものづくし ものづくし 全12巻』(福音館書店)を毎日読んで楽しんでいるうちに、子供たちが「づくし」の対象を自分たちの身の回りのものに置き換えるようになっていったという。やがて子供たち自身のオリジナルの図鑑づくりへと発展していく。
各園の実践者の率直な思いや考えと共に、豊富な写真と子供たちの言葉1つひとつを丁寧に掬い上げることで、子供たちが探究心を持って遊びを広げていくようすが生き生きと伝わってくる。
筆者は2019年夏から保育現場に向けて図鑑・科学絵本の活用に関する実態調査を実施。さらに全国14か所の保育現場に訪問してインタビュー調査も行い、得られた知見を本書にまとめた。絵本・本の年間計画に基づいた保育実践として、実際の年間計画も紹介している。
教育家庭新聞 夏休み特別号2024年8月12日号掲載