地球の内部はまだ人類が知らない世界。その様子を深く掘り、調べるために作られた地球深部探査船「ちきゅう」を紹介する。「ちきゅう」は、海の上からパイプを長くつなげ、海底よりさらに下へ深く掘ることができる。
全国から名前を募集し、当時の小学校4年生が名付けた「ちきゅう」。船体の長さは国会議事堂より4㍍大きく、高さは30階建てのビルと同程度、乗れる人数は200人。これが海上に浮かぶ船というから驚きだ。あまりに大きく全体像を掴むのが難しいが、大きさを実際の建物と比較したり、斜め上、海の中からなど様々な角度、また各部分をアップで描けるのは絵本ならでは。
海底から下に掘り進めるためにどのような仕組みが備わっているのか、掘り出したコア(地質資料)はどのように研究され、何が分かるのか。どんな人たちが働いているのかなど丁寧に描く。
「海を科学するマシンたち」シリーズ。『深海ロボット 海の不思議をしらべる!』も同時発売。既刊に『しんかい6500 深海のひみつをさぐれ!』もある。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年7月15日号掲載