さまざまな立場の人が自分に合った手段を使って、楽しく本を読んだり、情報を得るために工夫された本のことを「バリアフリー図書」という。本書ではさまざまなバリアフリー図書を紹介。「私の読書スタイル」として視覚障害などさまざまな障害や、外国にルーツがある人など9人のインタビューも収録する。
そもそも「読みやすさ」「わかりやすさ」とはどういうことなのか。文字の大きさ、書体の太さや配色でどのように変わるのか、ニュースや病気のことなど難しい言葉をわかりやすく言い換えるポイント等、具体例を挙げて解説する。障害のあるなしに関わらず、一人ひとりの特性や場面に応じた「読みやすさ」「わかりやすさ」を見つけることは、読書バリアフリーを「自分ごと」として捉えることにつながる。
図書館に「バリアフリー図書の棚」を設置する動きもある。本書では大きな文字の本、LLブック、布の絵本、点字つきさわる絵本、オーディオブック、デジタル書籍など各種バリアフリー図書を紹介。マンガもその1つと位置付けている。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号2024年6月17日号掲載