東京都立北豊島工科高等学校に今年4月、都市防災に特化した全国で初めての学科として「都市防災技術科」が創設された。電気と機械の技術を中心とした都市防災を目指す。
国語では新聞記事から災害を学ぶ、理科は地震発生の仕組み、英語は災害時に予想される英会話、体育は着衣泳体験や人命救助入門等、全教科で災害に関する授業を行う他、段ボールの簡易トイレ作りや火起こし等の実技体験もある。
さらに教科横断的な「探究防災Ⅰ」、探究の総まとめとなる「課題研究」など防災の基礎から応用までを学ぶことができる。
「探究防災」のカリキュラムには、専門人材として㈱ミエタ、㈱中央地学が都教委の「現場対話型スタートアップ協働プロジェクト」に採用されカリキュラム策定に携わっている。学科創設について同校では、「命を守る、生活を立て直す、災害から身を守るという視点で、都市防災に貢献できる人材を育成したい」、「地域との連携方法、被災時のミニチュア設備によりテクノロジーを生かした救助や、ドローンによる広域被災状況を撮影してAIで避難経路を検討するなど、工科高校ならではの都市防災と被災時の取組を考えたい」という課題を設定。カリキュラムはこれに応えたもの。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年6月17日号掲載