服を着たまま泳ぐ「着衣泳」は、水中で自分の身を守るための危機管理方法だ。1990年代から小学校の授業でも取り入れられるようになった。
着衣泳は泳ぐことを目的とせず、靴や服の浮力を活かし、顔と足を浮かせた「背浮き」で水に浮く。ペットボトルなど身の回りのものを「浮き具」として使用すれば、背浮きの姿勢を楽に保つことができる。
もし海などで流されても、背浮きの姿勢で助けが来るまで浮いていれば助かる可能性が高くなる。ライフジャケットを使用した背浮きも解説。「体がしずみそうになったら」「背浮きをしながら移動してみよう」等ぜひ授業で実践したい。
本書では海や川、プールなど水辺で遊ぶ前に注意すべきことから、着衣泳の練習の仕方、浮き具になるもの、水に落ちた人を見かけた時の対処法などを、分かりやすく図解。動画が見られるQRコード付き。
著者は1992年のバルセロナオリンピック200メートル平泳ぎ金メダリスト。「正しい知識を得た上できちんと準備をして、水辺での遊びを楽しみましょう」としている。
出版社サイト 誠文堂新光社