楔形文字から絵文字まで200以上の文字を、マンガのコマ割りのスタイルでイラストで紹介するビジュアルブック。約5500年前に文字は発明された。世界各地で生まれた最初の文字はどのようなものだったのか。文字の考案者はどんな人か。言語・社会・歴史・文化を背景に、多様な文字の世界を描く。
第1章の冒頭では、私たちが現在、文字を「キー入力」していることに触れ、なぜ様々な文字の入力が可能になっているのか興味が沸く仕掛けだ。
書くことの始まりは、絵や記号を、貝殻や石や骨、洞穴の壁などに描くことから。石器時代に人々が農耕を始め、定住するようになることで計画と管理が必要となり、やがて文字が生まれる。人類の最初の文字の記録はシュメールで記された楔形文字による領収書と商品リストだという。
中国の漢字、マヤ文字、ミノア文字、アラビア文字…さまざまな文字がどのように生まれたのか。緻密なイラストと共に丁寧に紹介され、ページの隅から隅までじっくり読みたい。世界11か国で刊行、待望の日本版。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年3月18日号掲載