世界の子供・教員と科学者が相互に協力しながら、地球の環境観測や情報交換を行う国際的な環境教育であるGLOBE日本事務局は先ごろ、GLOBEプログラム(プログラム)参加の意義や具体的な観測方法、観測活動とSDGs学習との結びつき等を項目ごとにまとめた『ティーチャーズガイド』(中・高校編)を作成(オンライン発行)。同事務局Webページに掲載。
■4領域の中から興味のある項目を選んで取り組む
プログラムは米国発のプログラムをベースとしながら、日本の自然環境ならびに生物文化の多様性や生活文化などの地域特性を踏まえ、地域社会の課題解決を目標に据えた観測・調査活動を学校の特徴を活かして行うプログラム。
対象は気圏(気温、雲の観察、降水量・降雪量など)/水圏(水温、透明度、ph、電気伝導度、溶存酸素など)/生物圏(樹木の展葉・落葉、土地被覆など)/土壌圏(土壌温度、土壌特性、土壌水分など)という4領域。児童生徒はこの中から特に興味のある項目を選んで観測活動に取り組むことができる。
近年の観測テーマの事例では「季節による気温の変化の研究―最高・最低気温、雲量・雲形の調査からわかったこと」(小学校)、「天気に関する伝承の検証―筑波山の傘雲・ツバメの動向と天気」(中学校)、「自然林、人工林から注ぐ河川の水質の比較―私たちの学校林を守る」(高等学校)などがある。
プログラムの関連教材は他に、「グローブ活動実践事例集」(小・中・高各校種別)、「フィールドマニュアル」など。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年3月18日号掲載