各学校・地域の防災・減災教育の実践を支援する「アクサ ユネスコ協会 減災教育プログラム」が10回目を迎え、2月3日に東京・竹芝で減災教育フォーラムが開催され、2023年度同プログラム助成校(30校)の教職員などが参加した。
災害に対してより実践的な活動を目指して総合的な防災・減災教育に取り組む目的で同プログラムに応募した学校から選考し、助成金(10万円)、東日本大震災の現地での教員研修、活動報告・フォーラムの参加などの支援を行っている。プログラム参加者累計(教職員、児童生徒・保護者、地域関係者等)は8万2600人余り。「減災教育に止まらずSDGs学習にも活用できるプログラム」という声も聞かれる。
当日の実践発表団体の一つ「大牟田地方ユネスコ協会」は、「令和2年7月豪雨」による災害の教訓から、福岡県立三池工業高校(三池工高)との協働プログラムに取り組んだ。同市の全小・中・特別支援学校と三池工高を活動支援する他、市内の世界文化遺産「三池炭鉱」の保全、書き損じハガキ回収を重点活動としている。
三池工高との協働での「減災教育の推進」では、地元ショッピングセンターで同校生徒が市民に、災害時の対応として「簡単ろ過機」や「災害時のトイレ対策」を紹介。今年度の新たな取組としては、同校生徒の中学校への減災教育の体験型出前授業。大雨・地震・火災時避難方法、災害時の対応実験の紹介・実演にも取り組んだ。
同プログラムに参加したことをきっかけに、1月1日の能登半島地震の災害義援金にも自主的にボランティアとして、活動参加する生徒の様子が報告された。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2024年3月18日号掲載