これからの大学図書館の役割について考察し、「学びのコミュニティ」を目指す新たな取組を紹介する。大正大学(東京都豊島区)ではコロナ禍の2020年11月、新しい附属図書館がグランドオープンした。1Fはラーニングコモンズとして、テーブルや椅子を配置し学生や教職員、地域の人々や生徒たちが集える空間であり、2Fから4Fまで、グループワークができるスペースや個室も設け多様な読書空間を構築。オープンスペースではイベントも行われる。
大学と社会・地域との連携は同学の基本的な理念の1つ。高大連携も積極的に行っている
。東京都立赤羽北桜高等学校との「教育・カリキュラム連携に関する協定」締結による取組、地域と連携し、「としま文化の日」に行われた「にぎやかな図書館祭」も紹介する。
新館オープン以前から同学では附属図書館を地域に開放していたが、ポスト・コロナでは一般開放の意味も異なり「長く絶たれた人々のつながりを取り戻し、再生していくことが必要」という。人々が集い学び合う場としての挑戦が続く。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年11月20日号掲載