マイナンバーカードを活用したアプリ認証を実装した電子図書館サービスが、福島県昭和村と岐阜県美濃市で導入され、10月から利用開始となった。マイナンバーカードを活用した電子図書館の導入は全国初となる。12月には茨城県五霞町でも導入予定。オンラインで厳格な本人確認・住民確認が完結するため、住民は図書館窓口まで行って手続きをしなくても、即時に電子図書館の利用が可能となる。
このアプリ認証は電子書籍サービスを提供する㈱メディアドゥと、マイナンバーカードに特化した行政分野のデジタルIDソリューション「xID(クロスアイディ)」を提供するxID㈱との連携によるもの。導入により、図書館訪問の移動時間や窓口での手続き時間を勘案すると、住民1人あたり60分以上の時間削減が見込まれるほか、図書館職員の業務負担の軽減にもつながる。
昭和村では「誰でも・いつでも・どんな場所でも・学びたい時に学べる機会を提供し、過疎や地理的環境にも囚われず、子供からお年寄りまで生涯に渡って学び・活躍し、それぞれの尺度で『ここちよく』暮らせる村を目指し」、同サービスを導入した。既存の公民館図書室と併用していく。
また美濃市では同サービスは図書館へ来館することなく、自宅や外出先などで、利用者の都合に合わせて利用できることが最大の利点であるとし、「利用方法をご説明した年配の方から、これで図書館まで行かなくても本が読める、といった声や、スマホで読むことで子どもが興味を持ってくれたといった声が届いている」という。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年11月20日号掲載