早稲田大学教師塾には、現職の教員や退職者、管理職、大学院生など、150名を超える会員が属する。さまざまな世代の多様な経験を持つ教師たちが試行錯誤して得た研究成果について、1冊の本にまとめた。
研究や実践のテーマは、「教師も子どもも楽しむ古典の授業実践」「生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質・能力の育成」等の教科教育をはじめ、「教師の役割とキャリア教育」「1人1台端末の効果的な活用方法」「不登校に対する予防的支援」等の教育課題に及ぶ。いずれも、自主的な研究だからこそ多種多様な内容が並んでいる。
教師に必要な力は「授業力」「学級経営力」であり、それを支えるのは使命感、責任感、教師としてのよりよい生き方、考え方を確かに持つことだという。教師塾は、教育について本気で考え、より広い視野から語り合い、切磋琢磨して学び合う研究会だ。
本書の執筆者は約70名。多くの教師の実践の結集ということだけでなく、「学び続ける教師たち」の姿が見えてくる。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年9月18日号掲載