子供の本に関する事柄を網羅すべく、子供の本作りに関わる人、研究者、図書館員、書店員、教員などさまざまな分野の専門家が、これまでどのように取り組んできたかも踏まえながら、子供と読書について考える。子供の読書に関しては、本を作る人・読者である子供・本を子供に手渡す人があり「本来この三つは一緒に論じられるものであるはず」という発想から編纂。子供の本を〈つくる〉〈読む〉〈つなぐ(当初は手わたす)〉の3つの柱で項目をまとめた。
各項目を2~4頁で解説。〈つくる〉だけでも、歴史、教育制度、消費社会、編集者の仕事、挿絵、翻訳、赤ちゃん絵本、リアリズム、ファンタジー、伝承文学、ヤングアダルト、ラノベ、紙芝居、バリアフリー絵本、電子書籍、児童文学の映画化、ノベライズやボカロ小説、グッズ文化、コンピュータゲーム等々、子供の環境や文化まで踏み込んだ項目が実に68項目。〈読む〉〈つなぐ〉では学校図書館関連の項目も厚い。参考文献、各種調査、図表、写真など数多くの資料を掲載。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年7月17日号掲載