国際バカロレア(IB)の教育諸理論と、現行の学習指導要領の内容を融合させた指導案を提案。編著者らは“小手先の”授業スキルやメソッドではなく「根源的・本質的なところにまで踏み込んだ授業改善」についての課題意識の観点から、IB教育に出会ったという。
学習指導要領の改訂のポイントとして、教師の意識変化が求められている点に注意を払い、第Ⅰ部では指導案における改善・充実すべきポイントを、第Ⅱ部ではIBで採用されている教育理論の基本的な概念とその特徴を取り入れた指導案の構成・考え方を紹介、第Ⅲ部では各教科の実践につながる具体的な指導案の在り方を提案する。
IB教育の特徴は①物事の本質的な部分に迫るよう、概念の理解を深めるように構成されている、②カリキュラムで到達すべき最終ゴールから逆向きに授業が設計されている、③ルーブリック(評価指標)が生徒に示されていること。これらを具現化すべく、編著者らの授業実践と実体験も踏まえて記された。巻末には国語・数学・英語の指導案とQ&Aを収録。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年6月19日号掲載