佐藤浩一/著
あいり出版
A5判 240頁
2200円
組織的に取り組んだり、研究授業のように長い時間をかけて案を考えた特別な授業実践でなくても、「普通の先生が自分の強みを活かしたり、書籍や研修で学んだことを活用したりして工夫を凝らしたとき、それは優れた教育実践になります」。そのような“あなたの隣にいる先生”の実践を紹介する。
著者は群馬大学教職院大学教授。教職大学院には県内の教員が派遣され、1年目は大学での理論面を中心とした学修、2年目は置籍校にもどり理論を生かした実践に励む。院生は教育心理学・学習心理学・認知心理学などを学んで授業実践に生かしている。それらの授業づくりや研究遂行のプロセスから見えた子供たちや教員の姿を、心理学の視点から紹介する。
児童生徒の語彙不足に悩む教員が語彙を豊かにすることを目指した実践、「振り返り」の方法、ワークシートや道具の使い方を工夫すること。数多くの実践やテーマを、1頁に1つずつ、エッセイ風に描いて読みやすい。校内研究に役立つ内容、用語集、ブックガイドも充実している。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年3月20日号掲載
