仕事の現場を絵本にした人気の『しごとば』新シリーズ。今回は「自分の仕事を見つけるまでのリアルヒストリー」がテーマ。3つの職業の人たちについて取材し、コミックに仕立てた。
第1巻で紹介される職業のひとつが研究者。数字やアルファベットに色があると感じる「共感覚」を研究している。100人に1人ぐらいに見られる感覚だ。
彼女が研究者になるまでの道のりは順風満帆ではなかった。幼少期から想像して遊ぶことが多く、数字や算数が好きになる。やがて小学校での友達関係が上手くいかなくなり、中学1年からは不登校に。ずっと家でゲームをして過ごす。中学はフリースクールに通って猛勉強し、高校へ進学するものの失恋して再び学校へ行かなくなる。そこからどのようにして研究者への道を辿るのか。
紆余曲折、十人十色の物語は、働くことの面白さだけでなく、それぞれの人生があることに気づかせてくれる。若いからこその、人との出会いもある。将来、起こりうる困難を乗り越える力にもつながるだろう。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年2月20日号掲載