「人間のくらしにごみはつきもの」。冒頭、当たり前の事実で始まる。生ごみ、紙くず、ペットボトル、空きびん、不要になった衣類、粗大ごみに電化製品、有害廃棄物…。私たちが毎日大量に出しているごみは、回収された後、どうなっていくのだろうか。
埋め立てや焼却処分などの処理方法をはじめ、汚れた水は下水処理場で浄化され、生ごみは堆肥化、金属やガラスや紙などはリサイクル。プラスチックは再生利用されても1度だけ。原子力発電所から出る核のごみについては、未来の人類にきちんとその危険性を伝えるべきではないか。そして、海や宇宙にまでごみがある理由とは何か。
ごみについて、世界で起きている問題や環境への影響を、豊富なイラストで分かりやすく解説。昔の暮らしと今の暮らしを比較するなど、多角的な視点で捉え、ごみを減らすためのアイデアについても考える。
原著は環境先進国であるドイツで出版された。日本と異なる部分には適宜説明や注をつけ、日本の読者にも読みやすくした。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年10月17日号掲載