子供の将来のためにどのような環境を準備すればよいか。「脳トレ」の川島隆太氏をはじめとする東北大学加齢医学研究所が脳画像やデータとともに科学的な事実を紹介。
語彙力が優れる子供は、脳の紡錘状回(後部)という部位の発達が進んでいた。文字や単語の形をとらえ、読み方(音)や意味との関連づけにかかわる部位である。漢字のような複雑な形を認識し、紐づけることもできる。一方、読み書きが得意な子供には、特徴的な脳の発達がなかった。同じ国語領域でも脳の発達は異なる。
テレビやゲーム、インターネットの使用頻度が高い子供は、脳の各領域への悪影響が画像から見られる。また、食事や睡眠などの正しい生活習慣、本を使った読み聞かせや読書、親子のふれあいなどのコミュニケーションが、子供の成長にどう影響があるかも明らかにされる。日常生活や健康について考えるきっかけになるだろう。
脳科学に基づく研究結果は、予想と反するものもあるという。子供の脳にプラスとマイナスになることが実証された。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年10月17日号掲載