10代の若者にとって「老い」や「死」は身近ではない。しかし、祖父母や知人の死に直面することはあるだろう。高校の学校医を務める若者が、死や老いに向き合う大切さを語る。
認知症では記憶力が弱くなり、感情のコントロールできない場合もある。ただし、まわりの人の接し方により、人間らしく生きていくことは可能で、運動や音楽、芸術も効果が高い。お年寄りの認知の機能は衰えても、その人の価値観や生き方という「生きる姿勢」は保たれる。
「死」について、単に忌み嫌い避けるのではなく、死の意味や価値を考えると「毎日をどう生きるか」が見えてくる。重要なのは、大切な人が亡くなるまでどのような時間を共有したか。死者の言葉や姿は残された人の心(意識)の中に生き続けるから、現在を無駄にはできないという。
心と体が老いるとどのように変化するか、お年寄りと地域社会のつながりなども解説する。
老いや死から目を背けないことこそが「学び」。人間や人生の意味・価値を考えられる。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年9月19日号掲載