日本に5738館(文化庁調査・2018年現在)ある博物館のうち、考古学、歴史民俗、文学などの人文系(美術館を除く)、自然史、動植物、理工などの自然系の事物を扱う施設766館について、都道府県別に紹介する。必ずしも大規模で著名な館だけではなく、山間部や離島など、地域に根差して活動をしていたり、1つのテーマを地道に追い続ける館も意識して収録。各都道府県の冒頭ではその概要や、博物館が設置される背景、連携組織等を紹介する。
単なる博物館リストに留まらず、博物館の歴史や種類、目的、機能・役割の概説、そこで働く人と支える人々の役割、博物館同士の連携や関連団体や組織も取り上げる。「博物館の楽しみ方・使い方」では、行く前・行く途中・見学時・帰路や帰着してからの楽しみ方、さらにその先のフィールドワークにも触れる。
全国にはどんな博物館があるのか、本書を道標に訪ねたくなる。実際に目で見て体で感じる、実体験を伴う活動は他に代えがたい。「その空間にいる楽しさを味わってほしい」(はじめに より)。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年9月19日号掲載