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『教科書に出てくる 身のまわりの生物① くらべてわかる! 虫』須田研司/著

2022年6月20日
BOOK REVIEW

比較で理解自然観察を楽しむ

須田研司/著
理論社
A4判 48頁
3300円

2種類の生きものの特徴を比較しながら、理解を深めるシリーズ。「くらべる」ことで、自然観察の楽しみが増す。

テントウムシとコオロギ、この両者を比較したときの違いは「目立つか、目立たないか」。テントウムシは赤い羽根と黒い模様で、自分が毒を持っていることをまわりに教える。コオロギは、地面と同じような色で敵から隠れる。いわゆる「警戒色」と「保護色」という違いだが、どちらも「身を守る」という共通の目的がある。

アリとスズメバチの巣の違いは、アリの場合、巣は枝分かれしたような土の中のトンネルで、女王アリの部屋、たまごの部屋などに分かれる。スズメバチの巣は木の皮でできた丸型で、小さな六角形の部屋が多数ある。各部屋で1匹ずつハチが育てられる。

他に「チョウとクモ あしはどこがちがうかな?」「チョウとトンボ 飛び方はどうちがう?」「ミツバチとクワガタムシ だれとくらしているのかな?」など、多様な観点が示される。

②『動物』、③『水の生物』の全3巻。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年6月20日号掲載

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