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図書館

コロナ禍でもできる活動を追究~子どもの読書活動推進フォーラム事例発表

2022年6月27日

文部科学省と国立青少年教育振興機構は、「令和4年度 子どもの読書活動推進フォーラム」を、「子ども読書の日」となる4月23日、東京・渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催。文部科学大臣表彰の表彰式や、シンポジウムなどが行われた。その中から実践校や実践図書館などの事例発表を紹介する。

子供と本を多様なアプローチ でつなぐ

子供と本を多様なアプローチでつなぐ

文部科学大臣表彰の受賞者を代表して、郡山市立湖南小中学校(福島県)の古川里美氏、西ノ島町コミュニティ図書館(島根県)の真野理佳氏、太洋中学校区子ども読書活動推進協議会(神奈川県)の久保田幸子氏が取組事例を発表した。

◇湖南小中学校は2005年度に5つの小学校と中学校が統合し、小中一貫校としてスタート。2019年度に義務教育学校へ移行した。子供が興味を持つよう、ツバメの巣を紙粘土で再現して学校図書館に掲示。本から知識を得るだけでなく、触れて学べる体感型の図書館を目指した。

後期課程(中学1~3)では本を読まない生徒が増えていることから、毎朝10分間の朝読の時間を設定し、読書の習慣化につなげた。

コロナ禍でもマスク着用や手指消毒など感染症対策を行いながら、安全に利用できる学校図書館を目指した。国語の授業では、おすすめの本のPOPを作成するなど、コロナ禍でもできる活動を追究し、子供たちの読書の関心が下がらないよう取り組んでいる。

◇西ノ島町コミュニティ図書館は島根県の離島に位置し、20187月、「みんなの家」というコンセプトのもとに開館。西ノ島町では子供の数が減少する中、子ども読書推進計画を作成。図書館が子ども読書活動推進の拠点となり、家庭・学校・地域をつなぐ役割を担っている。子供読書推進計画では「親子読書(家読)の推進」「読書活動の機会の充実」「地域・学校との連携」の3つの柱を掲げて活動している。

「親子読書(家読)の推進」ではブックスタート事業として乳幼児健診に合わせ、図書館の職員が家庭での読み聞かせの大切さを伝えている。

「読書活動の機会の充実」では毎月1回「おはなし会」を開催。こどもの読書週間や秋の読書週間では、子供たちの図書館のカウンター体験や「図書館クイズ」などのイベントを行う。「地域・学校との連携」では、読み聞かせボランティアと協力し、保育園で「出張おはなしのへや」などを行っている。

◇太洋中学校区子ども読書活動推進協議会では、現在19人のボランティアが在籍。港小学校で月1回、朝の読書タイムで「読み語りボランティア」を行うなどして子供の読書への関心を深めるなど活動を行っている。

「子供の読書活動優秀実践校」文科大臣表彰

本フォーラムでは、子供の読書活動優秀実践校128(小学校66校、中学校27校、高等学校25校、特別支援学校6校、中等教育学校等4)、子供の読書活動優秀実践図書館46館、子供の読書活動優秀実践団体(個人)46団体(42団体、4)が表彰された。

 

関連記事 文部科学大臣表彰リスト

https://www.mext.go.jp/content/20220325-mxt_chisui02-000021371.pdf

KKS最新ニュース

「令和4年度 子どもの読書活動推進フォーラム」 学校128校、図書館46館、団体(個人)46団体を表彰

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年6月20日号掲載

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