カミソリを教材に中学生がSDGsや地球資源リサイクル等を考え、社会に提案する特別授業が3月11日、玉川学園中学部で開催された。先ごろ貝印㈱が新たに開発した「紙カミソリⓇ」はプラスチック使用量を98%削減(同社従来品比)した画期的な製品。「『紙カミソリ』から学ぼう」をテーマに、同校の技術・家庭科の事前授業で出された課題のため、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律やSDGsについて学び、チームごとに環境問題への活動を話し合った。この日は予選を勝ち抜いた8チームがプレゼンテーションを行った。
A班=使用場所についてはホテルを選定し、ホテルでのアメニティにすればホテルの好感度があがり、SDGsを考えるきっかけになるのではないかと発表した。
B班=未来を考える手段として紙カミソリを使うことで、一人ひとりの行動が未来につながるのではないかと伝えた。
C班=アンケート調査の結果をを分析し、魅力は耐久性にも優れていて清潔に使える、持ち運びしやすい、自然や環境にやさしいことなどを挙げた。
D班=使い捨てで衛生的に使える、一気にたくさん運べるので輸送時のCO2排出を抑えられる、持ち運びが便利ということに着目。海のゴミはプラスチックが大半であり、地球環境を守るきっかけとなるのではないかとまとめた。
E班=世界中に広めるための方法を提案。SNSを活用して外国の方や若い世代に認知を広げること、コンビニや空港に置くこと、ご当地限定デザイン紙カミソリ等、具体的なアイデアを発表した。
F班=旅行時や災害の避難時も軽くかさばらず便利だとし、紙カミソリの多岐に渡る使用方法を提案した。
G班=若い世代の方が環境問題への危機感が薄いと分析。Z世代へのアプローチ方法として、環境問題が気づかないうちに後ろに忍びより…とイメージさせる「環境問題があなたのすぐうしr」というキャッチコピーを提案した。
H班=「安全で健康的な毎日を紙カミソリと一緒に過ごしてほしい」という思いを込めて発表。「環境問題の取り組みが進んでいる国のイメージ」調査において日本が1位だったことを伝え、無駄な車移動を避ける、プラスチックごみの削減、ビニール袋やアメニティの有料化、ストロー等の紙化などの取組が挙げられると発表した。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年4月18日号掲載