科学リテラシーの向上を目的とし「学生による実験」「手元で行う実験」を軸とした物理テキスト。身近な素材でできる数多の実験レシピを、実験前の予想のディスカッション、実験、結果の考察、物理法則の確認、例題という流れで解説する。オンライン授業に対応可能な、家にいても一人でできる実験も収録した。
現代における重要なテーマを、6つの章、静力学、動力学、圧力・熱、波、電磁気、放射線、で大別。「静力学」では、風船の押し合い実験や、水を満タンにしたペットボトルを持ち上げる実験等によって、力の合成と分解などを学ぶ。また、高齢化社会に向けてボディメカニックスをテーマとし、介護などの支援も考える。「放射線」は原子力発電事故の経験を踏まえ、正しい放射線の知識を共有できるよう、身近な話題から説明する。
頭と五感を使って物理を「考える」ことを促している。オールカラーの写真や図も豊富。大学の一般教養の物理のテキストとして、また小・中・高等学校の教員にも、アクティブ・ラーニング授業の参考書として最適。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年4月18日号掲載