書籍『どう使う? 学校図書館と1人1台端末 はじめの一歩』が3月末に刊行された。GIGAスクール構想により1人1台端末が配備され、教育方法が急激に変化を遂げる中、「学校図書館とICT活用のベストミックス」を図ることを目指すものだ。実践事例とそれに合わせた活用のヒントを豊富に収録しており、本書編集委員会では「すべての現場の先生方に手に取って欲しい」としている。
「第1章 1人1台端末時代の学校図書館」「第2章 (学校図書館×ICT)活用のベストミックスを目指して」「第3章 (学校図書館×ICT)活用授業事例」「第4章 (学校図書館×ICT)学校図書館活用ヒント」で構成されている。
第1章では、学校図書館と「教育の情報化」の、共通領域について触れている。両者の違いは使用する資料と機器の範囲。学校図書館とICTが協力・連携することが必要であり、学校現場ではこの動きが始まっている。
第3章では、学校図書館とICTの両面からの支援を行った授業事例を紹介する。全国SLA主催「情報活用授業コンクール」の優秀賞受賞校など、小学校4、中・高等学校6、特別支援学校・学級2の事例を収録。各事例は見開き2頁で掲載しており、左頁で学校図書館の情報教育の取組などを掲載。右頁では学習の、どの場面でどのように、学校図書館とICTが関わっていったのかを、実践を基に簡略化して図解。ひと目で活用の流れがわかるようになっている。
第4章ではICTも取り入れた学校図書館活用のヒントを紹介する。小学校(低・中・高学年)、中・高等学校で、各教科、また複数の教科を組み合わせた授業等での活用を、テーマと使用する情報資料の例を挙げてコンパクトにまとめた。また児童生徒の端末と、学校図書館を結ぶために、端末のトップ画面に学校図書館のアイコンを乗せる、「GoogleClassroom」や「ロイロノート・スクール」などの活用事例などもある。
編著者:全国学校図書館協議会『どう使う? 学校図書館と1人1台端末 はじめの一歩』編集委員会
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年4月18日号掲載