2022年4月から成人年齢が18歳になる。契約やネットトラブルを知るだけでなく、「答えのない問い」も考える成人入門書。
影響が大きいのは高校3年生だ。18歳の誕生日を迎えた人から成人になるため、同じ教室に子供と大人が混在。クレジットカードの作成、スマートフォンの契約、アルバイトへの応募など、法律上できることが友達と異なる。また、成人した高校3年生の同級生同士が保護者の同意なしに自由に結婚できる。
自分の行動への責任も問われる。例えば成人したら自分の意志で退学できる。保護者の同意は必要なく、取り消しもできない。勢いや思いつきで行動すると後悔する可能性もあるだろう。「大人になる」ことの本質や、少年法の在り方などを問いかけ、豊富な事例からも考えを深められる。
法律では、18歳の誕生日を境に突然大人になるが、「大人」「子供」ということが一人ひとりの人生にどのような意味があり、価値があるのだろうか。家族や学校でいま一度考える必要があるだろう。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年3月21日号掲載