指導時間や指導内容など「通級」に関する基本的な知識をはじめ、小・中学校の具体的な指導事例、高等学校における通級、特別支援学校の通級指導教室実践など、「通級」についてのコンテンツを網羅する。教員、子供に関わる心理職・支援職、保護者の参考になる。
通級による指導の対象は、通常の学級での学習におおむね参加でき、一部特別な指導を必要とする程度とされており、その現状と課題を解説する。
小学校の事例では、子供自身の願いを聞くことから、支援ニーズを確認し、子供の抱えている課題にアプローチする。子供の願いから指導をスタートすることで、子供自身が主体的に、目的意識を持って課題に取り組む姿が見られ、さらに自己肯定感を高められた。
思春期の発達段階にある中学生の場合、自己肯定感を低下させ、疎外感や孤立感を抱きやすいという。また社会に出る「出口」に最も近い高等学校では何が必要とされるのか。小・中・高等学校それぞれの段階における通級の役割や、指導・支援の工夫を取り上げる。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年2月7日号掲載