『中高生のための本の読み方―読書案内・ブックトーク・PISA型読解―』(大橋崇行/著)は、中高生と、彼らに本を勧めたい教員や司書が一緒に本を探すためのヒントをまとめている。
ブックトークのやり方に従って本を紹介しながら、読む時のヒントも掲載する。「古典を面白く読むには?」「SFの想像力と人工知能(AI)」「世界を観察する」などのテーマで、国語、理科、社会、音楽、技術・情報といった教科に当てはめて本を紹介する。小説、論説文や解説書、マンガなど、さまざまな本を取り入れ、小説以外も幅広く扱うことで読書の入り口を広くすることが重要だ。
日常生活では接しない色々な言葉を知ったり、筋道に沿って文章を読み進めたり、長い文章を読んで頭の中でまとめるという力は、本を読むことでしか得られない。本書後半では、新学習指導要領に書かれた「国語」の内容と読書がどのように関連付けられるか、また「読解力」を生徒にどのように身につけさせていくのかを考える。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2021年4月19日号掲載