回答者:小林功(埼玉県立大宮中央高等学校司書教諭)
高等学校では「総合的な学習の時間」は2022年の新しい学習指導要領の実施に先立ち、2019年度入学生より「総合的な探究の時間」として実施されています。
探究活動の過程には①課題の設定、②情報の収集、③整理・分析、④まとめ・表現があります。(高等学校学習指導要領第4章第2の3(6)のイ)
こうした活動を効果的に行うには、情報を比較する、分類する、関連付けるといった一連の技法を自在に活用すること(同(4))や、情報や情報手段を主体的に選択し活用できること(同(5))が重要です。
高等学校の場合、「総合的な探究の時間」は、担任が指導する場合もあれば、教員が自分の専門分野やテーマを決めて受講者を集めるなど、各校によって様々な実践の方法があると思います。卒業までに3単位必修とすると、教員の半数程度が講座を担当する場合が多いようです。
そうした中で、司書教諭は「情報資源を活用する学びの指導体系表」(全国学校図書館協議会2019年)などを参考にして情報活用能力育成のための全校指導計画を作成し、実施に当たって必要な情報資源、機器などを計画的に整備します。
また教職員に対しては指導事例を紹介したり、研修会を開くなどして教職員支援に努めます。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年11月16日号掲載