スチール缶リサイクル協会は10月6日、2019年度のスチール缶リサイクル率が93・3%と発表した。国内のスチール缶消費量42万6588トンに対し、再資源化重量は39万7918トンだった。リサイクル率90%以上の達成は9年連続。
2016年度から始まり、2020年度を目標年度とする自主行動計画2020(第3次自主行動計画)のリサイクルの数値目標90%以上維持を達成している。
スチール缶は、国内での資源循環システムが確立している。飲料用スチール缶の分別・再資源化は社会に浸透しており、96%以上の自治体で分別収集の対象となっている。国内で発生するスチール缶スクラップは、国内で製鉄原料として再資源化されており、基本的に輸出されていない。コロナ禍においても、スチール缶スクラップは高品質で有用な製鋼原料として高い評価を得ている。
なお日本の再資源化率は、欧米と比較しても高い水準だ(2018年EU82・5%、2017年米70・9%)。
またスチール缶のリデデュース率は容器の軽量化によって取り組まれるもので、2019年度のリデュース率は1缶あたり8・11%(2・88グラム/缶)。自主行動計画2020(第3次自主行動計画)の目標「1缶あたり重量8%の軽量化」を達成している。なお、自主行動計画2020の基準年度である、2004年度の1缶あたりの重量は35・5グラムだった。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年11月16日号掲載